どうも、プラモづくりは早朝派にも関わらず、冬は起きられずに本ばかり読んでいるapyaponです。それで『いまさらおすすめモデルグラフィックス』と題してバックナンバーの記事を書いているのですが、これはこれで楽しいと気づきました。
今回ご紹介するのはMG ザクⅡ ver2.0の教科書的な1冊、モデルグラフィックス 2007年06月号(NO.271)です。
いまさらおすすめモデルグラフィックス
あなたはMGのフレーム部分を塗り分ける派ですか?ぶっちゃけ面倒くさいので、グレー1色で塗る人が多いのではないでしょうか。しかし、モデルグラフィックス 2007年6月号(NO.271)を読めば確実に「塗り分けるとカッコいい」と実感します。以前ご紹介したモデルグラフィックス 2011年 04月号(317)『ガンプラ塗装の「論理と実践」』のact4 メカとしての説得力をガッツリ感じられる1冊ですよ。
MG ザクⅡ Ver2.0って?
当時MGシリーズでVer2.0という名称はガンダムMkⅡとZガンダムしか存在しませんでした。今回ご紹介するMG ザクⅡ Ver2.0は、3体目の2.0としてリリースされたキットですが、これまでの2体とは位置付けがまったく違うとのこと。その理由にあさのまさひこ氏がせまるインタビュー「岸山さん(バンダイ ホビー事業部 企画開発チームリーダー、ザクVer2.0開発担当)、ズバリお聞きします。「ザクVer2.0」ってこれまでのマスターグレードとどこがどう違うんですか?」ではじまります。
単に2巡目だからではない、真意での2.0。モビルスーツの製造技術体系や機体開発系譜まで考えた究極の本物感とは?すべてのザクバリエーションを見越した設計について迫ります。途中で入る「グフをつくったMSメーカーはジオニック社orツイマッド社?」という考察も面白いですよ。
いよいよ製作編…の前に
岸山氏が語るMG ザク Ver2.0の開発に込められた“意志”を理解し、どのようにプロダクツに反映されたかを8つの項目で確認。 このページはキットの完成見本写真をベースに構成されているのですが、考察を読むだけでザクを作りたくなるから不思議です。
- すべての宇宙世紀のザクを再構築するという夢の実現
- バックパックは動力パイプの基部部分の構成に注目!
- 可動だけでなくさまざまな形式に対応できる自由度が高い設計の肩フレーム
- サブタイプによって細かいデザイン変更がもっとも多い腕も抜かりなし
- モノアイの可動はむしろサービスギミック⁉︎計算し尽くされた分割にこそ妙がある頭部
- ジオンMSの開発系譜を探る“鍵”は胴体内のジェネレーター
- J型だけではわからないふくらはぎ内部の構成にこそVer2.0の“真実が”隠されている
- 可動と形状、考証の鼎立が生み出す異次元のバランスこれはもはやいままでのガンプラとは別物だ‼︎
岡プロによる製作マニュアルAtoZ
進化し続ける「マスターグレード」シリーズのキット内容に合わせ製作スタイルもきちんと進化させよう!ということで、岡プロ(岡 正信)による解説がスタート。パーツ毎に表面処理のコツや補強方法について丁寧に教えてくれるので、キットの説明書と並行して読み進めるのが吉。まさにMG ザクⅡ ver2.0の教科書的な部分です。
ここも大まかなタイトルだけ記載します。
- 効率よく作るための岡式パーツ整形法
- ボールジョイントはヤスるとヘタりづらい⁉︎
- いままで見えなかったところがけっこう見えちゃいます
- バックパックなどのスラスターパーツはこう攻めよう!
- 奥まったところから……
- 接着剤は何を使うか?それが問題です……
- やっぱりザクのキモ!動力パイプの作り方
前述した、モデルグラフィックス 2011年 04月号(317)『ガンプラ塗装の「論理と実践」』のact4 メカとしての説得力をガッツリ感じられる部分がまさにここ!ザクのフレームを途中段階でも4〜5色で塗り分けている写真は、グレー1色のフレームとはまったくの別モノ!外装(装甲)パーツを取り付けて、チラリと見えるフレーム(特に脚裏)が本当にカッコいいのです!
この岡プロの作例はプロポーションやディテールの追加ではなく、丁寧に塗り分けることに注力(モノアイは岡プロの好みで形状を変更)。MG ザクⅡ Ver2.0の完成度の高さが分かる大好きな作例で、本当に何度も読み返してしまいます。
まだまだ続くザクの話
「温故知新 ザクと言えばやっぱりMSV!」その1、その2と題して1/144スケールのデザートザクと、高速機動型ザクと旧キットの作例が登場。
続いてその3はHGUC旧ザクベースのザク・マインレイヤーとジョニー・ライデン専用高機動型ザクⅡの作例。当時ザクの最新キットが可動性に優れた旧ザクだったこともあり「MSVの素体となるザクを旧ザクから作る」をテーマに記事が展開されます。
このザクのバランスが凄く好みで、いつか挑戦したいと思いつつ本で眺めるだけの日々。HGUC MS-06R-1A 黒い三連星ザクIIを作ったことはあるのですが、頭部が縦にギュッと詰まっているように感じました。いつか頭部だけでも旧ザクベースの06Rを作りたいです。いつか。
ザクのかたち
特集の最後は『人の数だけ「ザク」がある。それぞれの人の、それぞれの「ザク」』。
- Q1:歴代ザクのキットのなかでいちばん好きなものは?
- Q2:その理由は?
- Q3:あなたが考える理想のザクのカタチとは?
3つの質問にクリエイター、デザイナー、モデラー、etc…様々な人が答えるコーナー。メカニックデザイナーの大河原邦男さんが理想とするザクはMS-06Rでした。計20名の中にある理想のザクに触れると、どんどんザクが好きになる!やっぱりザクっていいなぁ~と思える特集でした。
まとめ
MG ザクⅡ ver2.0の教科書的な1冊!と紹介したものの、旧キットやHGUCの作例もあり、理想のザク探しのヒントを見つけられる1冊とも言えます。僕自身、今回の作例はMG MS-06R-2 ジョニー・ライデン専用 ザクII Ver.2.0を作る際に大きく影響されました。これからザクを作りたい、ザクに興味を持ったという方はモデルグラフィックス 2007年6月号を手にしてみてはいかがでしょうか?
岡プロの作例を見ながら、楽しく作れたこれ!
工作的にはモノアイ新造とスパイク尖らせただけだけど、フレームとか見えないとこまで塗ったから苦労した。
GUNSTAに上げた中では1番「いいね」が少ない…。#自分の中で最高傑作のプラモあげるタグみた人もやる pic.twitter.com/PM8hxAI1I0
— あぴゃぽん (@apyapon) January 31, 2019
※上記ツイートに含まれている岡プロの作例は、以前紹介したモデルグラフィックス 2008年4月号のものです。
その他の作例や目次はモデルカステンのHPをご確認ください。
以上、モデルグラフィックス 2007年06月号の紹介でした。